【予防・改善】アルツハイマー型認知症で知っておきたいこと

アルファリポ酸

ダイエットやデトックスに効果がある人気の成分「αリポ酸」にアルツハイマー予防効果が秘められているのをご存知でしょうか?健康で物忘れ知らずの老後を送るために、体に良い成分に関する知識をつけて、できるものから積極的に取り入れましょう。

アルツハイマー予防として注目の成分をチェック

元来より、糖尿病の改善に用いられてきたαリポ酸

アルファリポ酸という成分は、本来、人間の腸内細菌で生産されるものなのですが、40歳を超える頃になると、次第に減少していき、加齢と反比例して不足気味となっていってしまうものです。食事からは微量しか摂取できないため、サプリメントなどで補う必要があるという訳です。

また、αリポ酸はもともと2型糖尿病の治療薬として用いられてきたという経緯があります。静脈注射あるいは経口摂取することで、インスリン感受性を改善するといった効果が発揮されることが、科学的根拠として示されています。

他にも、αリポ酸は糖をエネルギーに変換するのを助ける効果があるため、脂肪燃焼効果を高めるとしてダイエットを目的としたサプリや健康食品にも用いられています。しかし、αリポ酸を摂ると脂肪燃焼効果が高まるという科学的なデータはまだまだ少なく、実験は充分に行われていないのが現状なのだそうです。ダイエットに効果がないとまでは言い切れませんが、そうした宣伝を鵜呑みにしてしまうことは避けた方がよいでしょう。

αリポ酸のインスリン感受性改善効果検証実験について

高血糖でインスリン感受性のある2型糖尿病患者に対して、プラセボ投与とαリポ酸投与のグループに分けて検証を行ったところ、αリポ酸を投与した群では、インスリン感受性と糖代謝機能改善の効果が認められたという結果が出ています[1]。

この検証が行われたのはわずか10日間で、αリポ酸は600~1800mgの経口投与です。その結果、短期間でαリポ酸の投与量に関わらず、改善効果を得ることができました。このような短期間で効果が得られるのですから、糖尿病治療にも最適な成分だと言えるでしょう。

αリポ酸は脳の細胞を活性酸素から守る

αリポ酸にはビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ10、グルタチオンなどの、抗酸化作用を持つ物質を活性化する働きがあり、海外では、こうした作用によって、脳の神経細胞を活性酸素などの脅威から守る物質として注目が高まっているのです。

活性酸素は体のいたるところを攻撃し、老化や病気の原因を作りだす物質ですが、αリポ酸にはこれらを退治する抗酸化作用があります。そのほか脳に関連する項目では以下のような事実が明らかになっています。

  • 活性酸素が原因で起こる脳の損傷を35~40%減少
  • 脳に損傷があると、「グリア細胞繊維酸性たんぱく質(GFAP)」が増加します。αリポ酸を投与したラットで検証を行ったところ、GFAPサイズの減少が認められたという報告があり、αリポ酸が脳の損傷を抑え、認知症を予防することがわかります[2]。

  • 脳卒中発症後の服用で、脳の機能が回復する効果があった
  • 脳機能を回復する効果については、脳血管障害のラットを使った実験で報告されています。αリポ酸を投与したラットでのみ、酸化ストレスが軽くなるという結果になり、活性酸素を抑える働きが脳卒中後の脳機能回復に効果をもたらしていると考えられます[2]。

  • 外傷により脳細胞が損傷した際、脳血管の回復や血流の増加が認められた
  • この効果は、αリポ酸の持つ抗酸化作用によるものだと思われます。αリポ酸を投与したところ、血管の拡張と血流の増加が認められたという報告がありますが、この効果は、高齢者に対してより如実に表れたそうです[3]。

  • 損傷時、脳細胞の死滅範囲が抑えられた
  • 脳細胞の死滅は、先にご紹介した「グリア細胞繊維酸性たんぱく質(GFAP)」の活性によって起こります。αリポ酸はグリア細胞を抑えてくれる効果を持っているため、結果的に脳細胞を死滅から保護してくれるのです[4]。

  • βアミロイド(アルツハイマーの原因となるたんぱく質)を除去
  • αリポ酸は「グリコーゲン合成酵素キナーゼ(GSK3β)」の活性を抑える働きを持ちます。GSK3βの活性を抑えると、アミロイドβによって引き起こされる神経への影響も抑えられるため、アルツハイマー予防にも高い効果が期待できます[2]。

  • 記憶に関連する神経伝達物質アセチルコリンの増加
  • 脳内に入ったαリポ酸は、アセチルコリンを代謝させるための機能を高めてくれます。代謝機能が高まった脳内では、シナプス伝達物質の量を増やすことができるようになり、認知機能の維持に効果的です[5]。

  • アルツハイマーによって低下した神経細胞のシナプス(情報伝達物質)応答の改善
  • シナプス応答の改善効果についても、アセチルコリンの代謝機能が高まることに由来します。アセチルコリンはシナプスの量を増やして機能を高める働きをもっているため、認知機能を正常に保ち、アルツハイマーの症状改善効果が期待できるでしょう[5]。

脳へのダメージをかなり軽減してくれる作用がある上、もし脳の病気を発症してしまった場合でもαリポ酸の摂取によって回復できる可能性があります。アルツハイマー型認知症を発症した場合でも、脳内の神経伝達が改善したり原因の除去・抑制効果が期待できるので、是非摂取したい成分だといえます。

また脳血管性認知症に対する効果も期待できるそうで、例えばイタリアで行われた実験では、脳血管障害を持つラットにアルファリポ酸を30日注射で投与したところ、体内の酸化ストレスや有害なタンパク質が大きく減少したのだそうです。アルツハイマーだけでなく、脳梗塞や脳内出血を原因とする認知症にも、改善効果が期待されています。

どんな食品に多く含まれている?

そもそもαリポ酸は体内で生成する成分ですが、年齢と共にどうしても生成量が減ってしまいます。食品から摂取する場合、牛や豚の肝臓・心臓・腎臓などのほか、ほうれん草、トマト、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、じゃがいもなどにも含まれていますが、その量はごくわずかなので現実的ではありません。

効率よく摂取するにはサプリメントが最適

食事と同時に摂取すると吸収率が低下するという説がありますので、食事の30分ほど前に飲んでおくのが一番効果が出るそうです。

αリポ酸のサプリメントを購入するときは注意が必要。R型(天然)・S型(合成)の2種類があるので、必ずR型を選ぶようにしてください。R型は他のαリポ酸に比べ約10倍の活性があるほか、より脳に届きやすい性質があります。

また、動物実験ではR型以外のαリポ酸は逆に認知症の悪化を招いてしまうという結果がでています。前述の、イタリアでのラットを使った実験に用いられたのも、R型のαリポ酸とのことです。購入の際は、この点を慎重にチェックすることが賢明です。

商品によってαリポ酸の純度やその他添加成分の影響があるため、必ずしもαリポ酸の効果がしっかり感じられるとは限りません。全成分表示を自分でしっかりとチェックしたり、信頼できるメーカー(製薬会社など)のものを選ぶと良いでしょう。

まだまだある!アルツハイマーに効果的な成分

αリポ酸の脳機能改善への効果をご紹介してきましたが、アルツハイマーに効果的な成分は、αリポ酸の他にもまだまだたくさんあります。中には、最先端の研究によってアルツハイマー改善効果が認められ、今後の治療に役立てられるのではないかと期待されている成分もあるのです。

アルツハイマーは治療が困難で、治ることがないものだとされてきました。ですが、現在では効果的な成分がたくさん発見され、不治の病とされていたアルツハイマーも、治療が可能かもしれないとまで言われています。

これらの成分は、医療機関での治療で活用されるにはまだ年数が必要でしょう。ですが、サプリなどで手軽に摂取することができるものも多いので、より効果的だと思われる成分を見つけて、毎日の生活に取り入れてください。

[1]

参考:NCBI『Oral administration of RAC-alpha-lipoic acid modulates insulin sensitivity in patients with type-2 diabetes mellitus: a placebo-controlled pilot trial.』

[2]

参考:株式会社シクロケムバイオ『脳機能改善のための栄養素について』

[3]

参考:NCBI『Acute reversal of endothelial dysfunction in the elderly after antioxidant consumption.』

[4]

参考:日本神経学会『(PDF)神経変性疾患,神経炎症とミクログリア』

[5]

参考:日本補完代替医療学会『(PDF)α-リポ酸・イチョウ葉エキス・L-カルニチン含有健康食品の認知機能改善効果』

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