【予防・改善】アルツハイマー型認知症で知っておきたいこと

DHA・EPA

青魚に含まれるDHAやEPAがアルツハイマー予防によいとされている理由について、解説しています。アルツハイマー病は毎日の食生活を見直すことで予防・進行防止できる病気です。健康でイキイキした老後のために今日から予防を始めましょう。

DHAやEPAはアルツハイマー予防に高い成果を発揮

アルツハイマー病の進行を止めて前の段階へ戻すことはできませんが、進行をなるべくゆるやかにすることは可能。その効果をもたらすのが、以下に示した成分の総称「オメガ3脂肪酸」と呼ばれる成分です。

DHA(ドコサヘキサエン酸)

神経細胞を構成する物質であり、とりわけ人間の記憶をつかさどる海馬には、このDHAが豊富に含まれています。DHAを補給することで海馬の機能低下を防ぎ、また脳内の神経のやり取りを活発化させる効果をもたらし、ひいてはアルツハイマー病の進行を予防することが期待できます。

EPA(エイコサペンタエン酸)

血液のめぐりをよくして、血栓ができるのを防ぐ、そして中性脂肪やコレステロールが高まるのを防ぐといった効果があります。血管を詰まらなくすれば、脳梗塞などの防止につながり、ひいては脳血管性認知症のリスクを大幅に減ります。また、EPAには脳内でDHAに変換されるという特性もあります。

α-リノレン酸

エゴマ、アブラナ(キャノーラ)、ダイズ、アマなどに含まれる成分で、血管疾患やうつ病のリスクを減少させる効果が期待されます。また体内に入ると10~15%程度がDHAまたはEPAに変換されます。

これらの成分は脳の萎縮を防止したり、認知機能をキープしたりする効果があります。特にDHAは、脳の中に元々あり動脈硬化や血栓予防、血圧を下げる役割をしています。もし脳梗塞や脳卒中で脳細胞が死んでしまっても、DHAを補給すると死んでしまった細胞の働きを残った脳細胞と共に補ってくれるので、認知症状などが回復する可能性があるのだそうです。

アルツハイマー病になるとDHAが半分になる!?

こうしたことが明らかになった経緯は、1991年に発表された調査がきっかけ。

アルツハイマー型の認知症で死亡した人の脳を調べたところ、脳の付近に存在するDHA含有率はたった7.9%。一方、アルツハイマー以外の理由で死亡した人のDHA含有率は16.9%。

つまりアルツハイマー病になってしまうと、本来、脳の海馬に含まれているはずのDHAが、通常の半分以下になってしまうことが判明したのです。これをきっかけに、様々な研究や実験が重ねられ、DHAの摂取が、アルツハイマー型の認知症の予防や症状改善に役立つことがわかってきたそうです。

京都大学ips細胞研究所と長崎大学の研究

例えば、京都大学ips細胞研究所と長崎大学の研究グループで行った共同実験では、アルツハイマー型の認知症を引き起こすと考えられているアミロイドβが蓄積したips細胞にDHAを投与したところ、症状の改善が見られたそうです。また認知症患者に6カ月間DHAを摂取させたところ、計算力や判断力が高まったという結果も報告もあるとのこと。さらには、魚をよく食べる人は食べない人に比べ、アルツハイマー病を発症するリスクが1/5以下だという報告もある位なのだそうです。

実際に最近の研究ではごく初期のアルツハイマーであれば、薬を使わなくとも食生活やサプリメントで進行を抑える可能性があることもわかっており、アルツハイマー予防&抑制には高い効果が期待できます。

DHAを摂取することで得られるうれしい効果

もうひとつ興味深い研究結果として、DHAを摂取すると、脳細胞の働きを助ける栄養素であるNGF(神経成長因子)の産出量が増えることもわかっているとのこと。このNGFは、アルツハイマー型認知症の改善に役立つ栄養素としてもっとも注目を集める成分のひとつであるとされている位です。DHAの摂取がアルツハイマー型認知症の改善に効果的と言える裏付けが、多く出てきているのですね。

それ以外にもDHAには、コレステロール・中性脂肪の正常化、生活習慣病の予防などの効果が認められているため、アルツハイマーの原因といわれる様々な病気を防ぐ効果もアリ。また、脳卒中や脳出血など、脳の病気によって認知症を発症する可能性も抑えることができます。

DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸の1日の目安量は?

DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸は、1日1000mgが摂取の目安。以下にDHA・EPAを多く含む魚類をまとめましたので、参考にしてみてください。やはり、上位を占めているのは青魚ですね。

DHA(mg) EPA(mg)
まぐろ(脂身) 2877 1972
ぶり(はまち) 1784 898
さば 1781 1214
さんま 1398 844
うなぎ 1382 742
まいわし 1136 1381
さけ 820 492
かつお 310 310

DHA、EPAをなるべく多く摂取するためには?

これらの成分を壊さずなるべく多く摂取するのに一番適しているのは「お刺身」。生で食べると加熱によって油が溶け出すこともなく、酵素も同時に摂取できるので最適です。

ちなみに焼いたり煮たりすると約20%、揚げると約50%の成分が失われます。加熱調理する場合は、表面に小麦粉をふって油を閉じ込めるムニエルや、お鍋に入れて最後は雑炊などでスープまで使い切るような調理法にすると良いです。揚げる場合は同じくオメガ3脂肪酸を含むシソ油、オリーブ油などを使うようにしましょう。サラダ油や紅花油に入っているリノール酸は、DHA・EPAの効果を相殺してしまいますのでご注意ください。

DHA・EPAの力がよりパワフルな「クリルオイル」

ご紹介したとおり、青魚の油にはDHA・EPAがたっぷりと含まれているのですが、実はさらにパワフルな油を発見しました。

南極に生息するオキアミから抽出される「クリルオイル」という油は、一般的な魚油よりフレッシュさを保ちやすい形状をしているため、DHAやEPAの本来持つ力100%で体に届けることができるとのこと!なぜなら、高い抗酸化力で注目されているアスタキサンチンがたっぷり含まれており、DHAとEPAが酸化しないよう守ってくれているのです。

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