【予防・改善】アルツハイマー型認知症で知っておきたいこと

イソフラボン

毎日できるアルツハイマー予防法は、食生活を改善すること!中でも豆腐や納豆などの大豆製品は毎日食べてほしい成分のひとつです。健康で物忘れ知らずの老後を送るために、体に良い成分に関する知識をつけて、できるものから積極的に取り入れましょう。

「大豆製品」で脳を元気に

脳の働きを活性化させるために必要なことは、脳を使うこと以外にも、「脳に良い食品を摂取すること」が挙げられます。脳を活性化させる食べ物は「ブレイン・フーズ」と呼ばれていますが、日々死滅していく脳神経細胞の機能を補うためには、大豆から摂取できるたんぱく質が有効です。

大豆ペプチドが課題遂行過程の前頭部酸素化ヘモグロビン動態に及ぼす影響について調べた結果,大豆ペプチド摂取時(摂取20分後)と対照の問に差異がみられ,短時間で吸収されると考えられる大豆ペプチドの脳機能調節作用が示唆された。

出典:社団法人日本栄養・食糧学会『(PDF)日本型食品素材成分の脳機能調節作用』

大豆に含まれるたんぱく質である大豆ペプチドは、このように脳機能を調整する働きがあるとされ、大豆ペプチドを摂取した後のテスト結果は、摂取しない群と比較して、テストの正答率や回答までの所要時間を向上させたと報告されています。

アルツハイマー予防として最近注目の成分をチェック

大豆に含まれている「レシチン」の働きとは?

大豆に含まれているレシチンは、脳細胞にたくさん存在する成分で「脳の栄養素」といわれるほど重要な成分です。また、記憶力の維持に重要な働きを持つ神経伝達物質アセチルコリンの材料にもなるため、記憶力・集中力を高めアルツハイマー型認知症の予防・改善に役立つと考えられえています。

レシチンはビタミンCと一緒に摂取するとよりアセチルコリンを多く作ることができるとのこと。食卓には大豆製品の小鉢、新鮮な野菜のサラダを並べるのがオススメです。

「チロシン」の働きとは?

チロシンという物質はノルアドレナリン(意欲、不安、恐怖、緊張などの感情・精神状態と関係する。怒りのホルモンとも呼ばれる)・ドーパミン(快感、多幸感、運動機能と関係する。減少すると認知症になる)の分泌を高める作用があり、レシチンの作用とあわせて脳をさまざまな方面から活性化することができるのです。

アルツハイマー予防として注目の「大豆イソフラボン」

そして、アルツハイマーの予防効果が期待できるとして、今注目を集めているのが「大豆イソフラボン」です。

大豆イソフラボンの中でdaidzeinは神経幹細胞増殖促進作用を有し,これがニューロン新生の促進作用に寄与し,アルツハイマー病などにおける認知症予防効果に寄与している可能性が示唆された.

出典:守屋孝洋『(PDF)大豆イソフラボンによる認知症予防効果における 海馬ニューロン新生の役割の解明』

daidzeinというのは、イソフラボンの種類の一つで「ダイゼイン」のことです。つまり、大豆イソフラボンは脳の神経を増加させるための細胞を増やし、新しいニューロンを作り出す働きを果たすという報告となっており、脳機能を活性化させるこれらの作用によって、認知症予防効果を期待できると考えられています。

金沢大学と国立病院機構医王病院神経内科の研究結果

金沢大学の大学院脳老化・神経病態学の研究グループと国立病院機構医王病院神経内科が共同で行った研究によると、近年の研究において、女性ホルモンがアルツハイマー病発症の危険率を低下させ、また発症を遅延させることがわかっていたとのこと。

そこで、女性ホルモンと構造が似ている大豆イソフラボンにも、アルツハイマーの予防効果より具体的には、アルツハイマーの原因とされるβアミロイドが蓄積することを防ぐ効果があるのではないかという仮説のもと、試験が行われました。

その結果、大豆イソフラボンにもβアミロイドの蓄積を防ぐ効果が確認されたのだそうです。これもまた、なかなかの朗報と言ってよいのではないでしょうか。

大豆イソフラボンに期待できる効果とは?

大豆イソフラボンには、骨粗しょう症、乳がん、前立腺を予防する働きもあるとされています。特に、乳がんの予防に関しては、日本で約2万人を対象にした大規模な研究が行われたこともあります。

アンケートの「みそ汁」、「大豆、豆腐、油揚、納豆」の項目から大豆イソフラボンの摂取量を計算し、乳がんとの関連を調べました。イソフラボンをあまり食べない人に比べ、たくさん食べる人のほうが乳がんになりにくいことがわかりました。

出典:国立研究開発法人 国立がん研究センター『大豆・イソフラボン摂取と乳がん発生率との関係について』

さらに、イソフラボンには動脈硬化を予防する働きもあるとされています。

分子学的研究の結果から,イソフラボンの抗動脈硬化作用は,イソフラボンが持つ抗酸化活性の他,胆汁酸分泌増加,腸管でのコレステロール吸収抑制,LDL レセプター活性増加等によるものであると考えられている。

出典:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構『(PDF)Ⅲ 大豆とその調理加工が脂質代謝改善作用に及ぼす影響』

コレステロールを抑制して動脈硬化を予防するイソフラボンは、動脈硬化が原因である脳梗塞や心筋梗塞、高血圧の改善や予防にも効果的でしょう。

脳梗塞・心筋梗塞のリスクが低下

例えば、国立研究開発法人 国立がん研究センターの予防研究グループが行った調査によると、大豆をよく食べる女性グループで脳梗塞・心筋梗塞のリスクが低下することがわかったそうです。大豆を週に5日以上摂取するグループと、週に0-2日しか摂取しないグループを比べると、脳梗塞のリスクが0.64倍、心筋梗塞のリスクが0.55倍、循環器疾患による死亡リスクが0.31倍と、いずれも低くなっていることがわかったのだそうです。

また、これに関連して、イソフラボン摂取量が多い順から少ない順に、5つのグループに分けて調査したところ、摂取量の最も多い女性グループは、最も少ないグループと比べ、脳梗塞のリスクが0.35倍、心筋梗塞のリスクが0.37倍、両方合わせて0.39倍という結果に。さらに循環器疾患による死亡のリスクにいたっては、0.17倍という低い数字になったのだそうです。

加えて、閉経前の女性と閉経後の女性を比較すると、イソフラボンの効果は閉経後の女性に、脳梗塞や心筋梗塞のリスクをより低くしていることもわかったそうです。

日本の閉経後の女性のケースではより効果が期待

イソフラボンの摂取が、日本人女性、特に閉経後の女性で、脳梗塞と心筋梗塞の発症および循環器疾患による死亡リスクを低減させることが明示されましたが、その一方で、男性の場合は女性のようなイソフラボンの効果というものは見られなかったそうです。ただし、大豆が体によい食品であることに変わりはなく、また大豆製品は脳に良い成分がたっぷり、脳細胞も補うことができる、さらにアルツハイマーの原因抑制までしてくれる!まさに「ブレイン・フーズ」という言葉がぴったりです。

大豆イソフラボンの摂取目安量はどのくらい?

理想的な摂取量としては、1日40~50mgほどが目安。豆腐なら半丁、納豆なら1パックなので、比較的取り入れやすいと思います。ちなみに多く摂りすぎても必要ない分は体外に排出され悪影響は出ませんので、たっぷり食べるようにしましょう。

大豆イソフラボンが不足すると起きる症状

大豆イソフラボンは、体内でエストロゲン受容体と結合して女性ホルモンと似た働きをしているため、不足すると女性ホルモンの量が低下して、抜け毛や薄毛に繋がる可能性があります。また、女性ホルモンの低下は女性の体に強く影響を及ぼすため、更年期障害や月経不順、肌荒れなどの症状を引き起こすことも考えられるでしょう。

大豆イソフラボン以外のアルツハイマーに効果のある成分

大豆イソフラボンはアルツハイマー型認知症の予防効果が期待できて、健康な体を維持するためにも役立つ成分です。ですが、アルツハイマー型認知症の予防効果に絞ると、さらに高い効果を発揮するとされる成分も存在します。最新の研究によって判明した新成分では、既にアルツハイマー型認知症になっている方の症状を改善したという、驚異的な働きを持つ成分も存在します。

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