【予防・改善】アルツハイマー型認知症で知っておきたいこと

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アルツハイマーとは~はじめに知っておきたい基礎知識~

アルツハイマーとは?

 
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アルツハイマーとは、進行性の脳疾患で記憶や思考能力がゆっくりと蝕まれ、最終的に日常生活のごく簡単なことすらもできなくなってしまう病気。脳にタンパクが異常に沈着してしまい、脳のいたるところで神経原線維変化が起こるのがアルツハイマーの始まりと言われています。健康で活発だった神経細胞(ニューロン)が徐々に機能しなくなり死滅していくのですが、初期段階ではほぼ無症状で、自分で発症に気付く方はほとんどいないでしょう。

やがて病変が広がり、脳の「海馬」という記憶を形成する構造体まで及ぶと脳がどんどん萎縮し、記憶や思考に影響がでるようになり、最終的には脳の広範囲で神経細胞の死滅が起こり、脳から体に命令がだせなくなり、何もできなくなってしまいます。

アルツハイマーの進行段階について詳しく

アルツハイマーの進行別症状の特徴

初期段階で現れる特徴(2~6年)

軽度の人格変化、不安、抑うつ、睡眠障害、年月日を忘れる…など、ごく軽度の症状が現れますが、日常生活は問題なく送れます。この時点での物忘れは「年齢のせいじゃないの?」と言えるレベルで、周囲の人間もなかなか気付くことができません。主なサインとして、以下のようなものがあります。

  • 通いなれた道で迷子になる
  • お金の取り扱いや請求書の支払いがうまくできない
  • 同じ質問を何度も繰り返す
  • 今までできていた作業に時間がかかるようになる
  • 判断力が低下する
  • モノをなくす、おかしな場所に置き忘れる
  • 感情および人格の変化(怒りっぽくなるケースが多い)
  • 疑い深くなる
  • 物事への関心や興味を失う

中期段階で現れる特徴(2~3年)

日常生活に支障がでるレベルで忘れてしまう、場所がわからなくなる、多動などの症状が現れます。この頃から介護サポートなどが必要になってきます。注意すべき点には、以下のようなものがあります。

  • 記憶障害、錯乱が悪化する
  • 家族や友人など、身近な人間も認識しにくくなる
  • 新しいことを覚えられない、状況に適応できない
  • 着替えなど、複数手順がある行動ができない
  • 幻覚、妄想
  • 衝動的行動

末期段階で現れる特徴

痙攣、失禁、過食、反復運動、錯語(単語を間違える、文字の並びを間違える等)会話不能、幼児退行などが起こります。やがて行動不能の寝たきりとなり、最終的には食べない・喋らない・動かない状態になり、亡くなります。その間に起きる症状は、以下の通りです。

  • コミュニケーション能力の喪失
  • 体重減少
  • 痙攣発作
  • 嚥下障害
  • 睡眠時間増加
  • 排便・排尿障害

アルツハイマーの症状について詳しく

アルツハイマーの発症原因について詳しく

若年性アルツハイマーとは?

アルツハイマー病は65歳以上で発症する「老人性」の病気のため、発症の原因としては、加齢による脳の変化が筆頭に挙げられています。しかし、30~60歳で発症する「若年性アルツハイマー」の場合、遺伝による要素が非常に大きいことが解明されています。

若年性アルツハイマーについて詳しく

アルツハイマーと認知症は違う?

アルツハイマーと認知症って何が違うの?と思う方も多いと思います。混同されがちな2つの違いについてわかりやすく解説します。

アルツハイマーと認知症の違いについて詳しく

アルツハイマーになりやすい人とは?

さらには環境因子・生活習慣因子も無関係ではなく、例えば高血圧や糖尿病は、アルツハイマー病を引き起こすことが最近の研究であきらかになっています。

アルツハイマーになるリスクが高い人とは?

アルツハイマーが発症してからの平均寿命は?

アルツハイマーの場合、患者さんの年齢や症状によるところが大きいので、一概に言うことはできませんが、昔に比べて平均寿命が延び医療も発達しているため、発症してから亡くなるまでの期間も伸び、現在では15年くらいとのこと。アルツハイマーは通常65歳以上で発症する病気ですから、ほぼ平均寿命ぐらいまでは生きられます。(ただし、診断時に80歳を超えていた場合は3~4年ぐらいが一般的なようです)

残された寿命は体力による

また、アルツハイマーそのものではなく、筋肉が弱ることで嚥下障害(物が飲み込めなくなる)を起こしたり、肺炎を引き起こして亡くなるケースも多々あります。残された寿命は、患者さんそれぞれの慢性疾患や体力によるところがとても大きいのです。

家族がアルツハイマーと診断された場合に対処法について

アルツハイマーは治るの?

この病気は「不可逆的」、つまり一度進行すると元に戻ることはありません。現在の医療ではアルツハイマー自体を脳からなくすことはできないのです。

症状を抑えて進行を遅らせる対処療法がメイン

症状の進行を抑えてなるべく次の段階へ移行するのを遅くする対症療法がメインとなります。中でも、メインの治療は投薬治療で、神経細胞で情報を伝達する物質を制御して思考・記憶・発語などの能力を維持します。効果がでる人とでない人がいたり、限られた期間しか効果がない場合などもあり、なかなか難しいのが現状です。そのほか、行動・心理療法で患者の気分を落ち着かせたりすることもあります。

アルツハイマーが悪化する要因について詳しく

アルツハイマー治療の治療薬は4種類

日本で、アルツハイマーの治療に用いられる薬は4種類。そのうち、アリセプト、イクセロンパッチ、レミニールの3つはコリンエステラーゼ阻害薬と呼ばれ、脳内にアセチルコリンという物質(これが不足すると物忘れが起こるとされている)を増やすことで、記憶力を改善する効果が期待できると言われています。

もうひとつは、メマリーという薬で、分類としてはNMDA受容体拮抗薬で、脳内のグルタミン酸を抑え、悪影響から神経を守る働きが期待できます。なお、これらの薬は人によって効果が高くでるもの、そうでないものがあります。また、限られた期間しか高い効果がでない場合もあります。いずれにせよ、医師と十分に相談することが不可欠です。

アルツハイマーの検査・診断について詳しく

アルツハイマーの治療薬・治療法について詳しく

研究が進むアルツハイマーの治療

アルツハイマーの研究が進み、日本でもプラズマローゲンを継続的に摂取することで、軽度のアルツハイマー型認知症患者の記憶力に改善がみられたという研究結果がでました。他にも海外では食生活の改善や運動などを組み合わせた治療で9割に認知症状の改善が見られた、という研究もあり、もしかしたら今後何らかの治療方法が確立するかもしれません。

アルツハイマーの研究結果について詳しく

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