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アルツハイマーとは~はじめに知っておきたい基礎知識

アルツハイマーはどうして起こる?脳に起きている変化とは

アルツハイマー病は、進行性の脳疾患で記憶や思考能力がゆっくりと蝕まれ、最終的に日常生活のごく簡単なことすらも出来なくなってしまう病気。

どうしてアルツハイマーを発症してしまうのか、具体的な原因はまだわかっていないそうなのですが、実は脳内での変化は発症する10年以上前から徐々に始まっているのだそう。

脳にタンパクが異常に沈着してしまい、脳のいたるところで神経原線維変化が起こるのがアルツハイマーの始まり。健康で活発だった神経細胞(ニューロン)が徐々に機能しなくなり死滅していくのですが、初期段階ではほぼ無症状で、自分で発症に気付く方はほとんどいないでしょう。やがて病変が広がり、脳の「海馬」という記憶を形成する構造体まで及ぶと脳がどんどん萎縮し、記憶や思考に影響が出るようになってしまいます。

最終的には脳の広範囲で神経細胞の死滅が起こり、脳から体に命令が出せなくなり、何もできなくなってしまいます。

病気が進行する過程

  • 初期 2~6年
    軽度の人格変化、不安、抑うつ、睡眠障害、年月日を忘れる…など、ごく軽度の症状が現れますが、日常生活は問題なく送れます。この時点での物忘れは「年齢のせいじゃないの?」と言えるレベルで、周囲の人間もなかなか気付く事ができません
  • 中期 2~3年
    日常生活に支障が出るレベルで忘れてしまう、場所がわからなくなる、多動などの症状が現れます。この頃から介護サポートなどが必要になってきます。
  • 末期
    痙攣、失禁、過食、反復運動、錯語(単語を間違える、文字の並びを間違える等)会話不能、幼児退行などが起こります。やがて行動不能の寝たきりとなり、最終的には食べない・喋らない・動かない状態になり、亡くなります。

発症してからの平均寿命は?

アルツハイマーの場合、患者さんの年齢や症状によるところが大きいので、一概に言うことはできませんが、昔に比べて平均寿命が延び医療も発達しているため、発症してから亡くなるまでの期間も伸び、現在では15年くらいとのこと。
アルツハイマーは通常65歳以上で発症する病気ですから、ほぼ平均寿命ぐらいまでは生きられます。
(ただし、診断時に80歳を超えていた場合は3~4年ぐらいが一般的なようです)

また、アルツハイマーそのものではなく、筋肉が弱ることで嚥下障害(物が飲み込めなくなる)を起こしたり、肺炎を引き起こして亡くなるケースも多々あります。残された寿命は、患者さんそれぞれの慢性疾患や体力によるところがとても大きいのです。

アルツハイマーは治るの?

この病気は「不可逆的」、つまり一度進行すると元に戻ることはありません。現在の医療ではアルツハイマー自体を脳から無くすことはできないのです。症状の進行を抑えてなるべく次の段階へ移行するのを遅くする対症療法がメインとなります。

メインは投薬治療で、神経細胞で情報を伝達する物質を制御して思考・記憶・発語などの能力を維持します。効果が出る人とでない人がいたり、限られた期間しか効果がない場合などもあり、なかなか難しいのが現状です。
そのほか、行動・心理療法で患者の気分を落ち着かせたりすることもあります。

海外では食生活の改善や運動などを組み合わせた治療で9割に認知症状の改善が見られた、という最新の研究もあり、もしかしたら今後何らかの治療方法が確立するかもしれません。

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