アルツハイマーと認知症の違いとは

アルツハイマー病の基礎知識を身につけて、いざという時に備えましょう。ここでは、ほぼ同じような症状が出るため一見同じに見えるアルツハイマー病と認知症について、詳しい特徴を解説。また、認知障害を引き起こすアルツハイマー以外の病気についても触れています。

アルツハイマーは数ある認知症の1つ

認知症もアルツハイマーも、どちらも脳の機能に障害が出て記憶や計算ができなくなる病気。世間では「認知症=アルツハイマー」と認識している方が多いのですが、その認識は少し間違っています。

認知症とは、その名のとおり認知障害を引き起こす病気の総称を指します。そのうちの1つの原因がアルツハイマー病であり、それ以外が原因となる認知症も存在するのです。
アルツハイマー型認知症の特徴は、脳にβアミロイドというタンパク質が沈着し、老人斑というタンパク質の破片のような塊ができる点。これにより神経細胞が圧迫され、破壊されていく病気です。また、脳の機能が低下することにより脳の萎縮も起こります。

アルツハイマーは一度進行すると元には戻らないれっきとした病気であり、症状を食い止めるためには医療機関にかかり適切な薬とリハビリの指示を仰ぐ必要があります。それ以外が原因の認知症の場合は病気とは定義しない場合もあり、リハビリのみで記憶力が戻り改善する場合があります。

アルツハイマー以外の認知症を引き起こす病気

  • レビー小体型認知症
    レビー小体という物質が脳内に蓄積して発症。認知障害と運動障害の両方が起こり、幻覚や妄想が起きやすい病気です。脳の萎縮は少ないですが、進行が早く寿命は診断から約7年と言われています。
  • ピック病
    大脳が萎縮することで認知症となる病気。記憶力の低下はそこまでないものの、自分勝手になったり自制心が無くなったりといった変化が起こります。40代~50代で発症し、10年程度で衰弱死に至ります。
  • パーキンソン病
    脳からの指令を伝えるドーパミンが減少する病気。手の震え、歩くのが遅くなる、動きがぎこちない、手足のこわばり、咄嗟にバランスが取れないなどの症状が出ます。末期になると脳が衰弱し認知障害が出てきます。
  • ハンチントン病
    大脳中心部の神経細胞が変性・脱落することで発症。認識力低下や精神症状のほか、自分の意思と関係なく手足の末端や顔面が動く症状が出ます。遺伝要素が非常に強いのが特徴です。
  • 脊髄小脳変性症
    小脳・脳幹から脊髄の神経細胞が少しずつ破壊されていくもので、主に運動失調の症状がみられる病気の総称です。オリーブ橋小脳萎縮症、歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症などと診断された場合、認知症を伴う可能性があります。
  • 脳梗塞
    脳の血管が詰まって血液がいきわたらず、脳の一部が壊死してしまう状態。早期発見できた場合、適切なリハビリによってある程度回復する可能性がありますが、発見が遅れると死に至ります。
  • 脳出血
    脳内の血管が破れて脳内に出血してしまった状態。血腫が大きくなると脳幹を圧迫し、呼吸や心臓の機能を損なわせ、死に至ります。一命を取り留めた方が後遺症として認知症や運動障害になることが多いです。
  • 脳腫瘍
    良性腫瘍の場合、進行も遅く手術で取り除くことができます。悪性の場合は手術が難しいケースが多く、腫瘍の肥大・転移などによりてんかん発作や運動麻痺、失語などが段階や順序がバラバラで起こってきます。

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