【予防・改善】アルツハイマー型認知症で知っておきたいこと

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アルツハイマーと認知症の違いとは?

ここでは、ほぼ同じような症状が出るため一見同じに見える「アルツハイマー病」と「認知症」について、詳しい特徴を解説。また、認知障害を引き起こすアルツハイマー以外の病気についても紹介します。

アルツハイマーは数ある「認知症」の中の1つ

認知症もアルツハイマーも、どちらも脳の機能に障害が出て記憶や計算ができなくなる病気。世間では「認知症=アルツハイマー」と認識している方が多いのですが、その認識は少し間違っています。

認知症とは?

認知症とは、その名の通り認知障害を引き起こす病気の総称を指します。そのうちの1つの原因がアルツハイマー病であり、それ以外が原因となる認知症も存在するのです。
アルツハイマー型認知症の特徴は、脳にβアミロイドというタンパク質が沈着し、老人斑というタンパク質の破片のような塊ができる点。これにより神経細胞が圧迫され、破壊されていく病気です。また、脳の機能が低下することにより脳の萎縮も起こります。

アルツハイマーとは?

アルツハイマーは一度進行すると元には戻らないれっきとした病気であり、症状を食い止めるためには医療機関にかかり適切な薬とリハビリの指示を仰ぐ必要があります。それ以外が原因の認知症の場合は病気とは定義しない場合もあり、リハビリのみで記憶力が戻り改善する場合があります。

「アルツハイマー型」と「脳血管性認知症」の違い

ではここで、以前の日本で多かった「脳血管性認知症」と、現在の主流となっている「アルツハイマー型認知症」の違いについて、見ていきましょう。

  • 脳血管性認知症…脳梗塞や脳出血など、脳の血管の不具合によって起きる認知症の総称。
  • アルツハイマー型…異常なタンパク質が老人斑となって脳内に蓄積し、神経細胞を減少・破壊することで起こります。
アルツハイマー型 脳血管性認知症
起きやすい年齢 70歳前後 50歳頃から
発生の頻度 25%~30% 50%
性差 1対3で女性が多い 男性が多い
原因 老人斑による脳細胞へのダメージ 脳梗塞や脳出血、脳卒中など脳の血管の異常
発症してからの経過 緩やかに、徐々に発症し進行 急性の発症で階段状に悪化
症状 初期から記憶障害や外界への注意力低下、独り言や意味不明な行動が増える

初期に頭痛・めまい・しびれなどが起こるが、外界への注意力は保たれる

また、アルツハイマー型では、初期の段階で人格障害が起こり、自分が病気であるという自覚も失いますが、脳血管性では、末期までそうした意識は保たれます。

アルツハイマー以外の認知症を引き起こす病気

レビー小体型認知症

レビー小体とは、異常なタンパク質のかたまりのことで、この物質が大脳皮質の神経細胞内に蓄積して発症するのがレビー小体型認知症です。びまん性レビー小体病とも呼ばれます。ちなみに、後述するパーキンソン病では、このレビー小体が脳幹に現れるのに対し、レビー小体型認知症では大脳皮質内に出現するのが特色です。

レビー小体型認知症の症状は?

初期の段階で、実際には存在していない子供や人、小動物、虫などが見える「幻視」が起きるのが特徴です。また、進行すると歩きにくくなる、転びやすくなるといったパーキンソン症状、日や時間帯によって認知機能が低下したり改善したりする変動、うつ病の症状、夢を見て大声で怒鳴ったり、怒ったり、布団の中で暴れたりするレム睡眠行動障害などが現れます。

脳の萎縮は少ないですが、進行が早く寿命は診断から約7年と言われています。

ピック病

専門用語で「前頭側頭葉変性症」という分類の中で中核となる病気となっています。名称にもある通り、大脳のうち前頭葉と側頭葉が極端に萎縮してしまいます。また、神経細胞内に「ピック球」と呼ばれる物質が現れることからこう呼ばれます。

実は、ピック病を正しく診断できる医師は少なく、アルツハイマーやうつ病、統合失調症などと間違えられるケースも多いのが現状です。

ピック病の症状は?

働き盛りの40歳~60歳に多く、怒りっぽくなるなどの性格変化や、同じことを繰り返すなどの行動異常が見れるようになり、症状が進むと、記憶障害や言葉が出ないなどの症状を経て、重度の認知症になっていきます。発症から、10年程度で衰弱死に至ります。

パーキンソン病

脳神経系の病気の中でもっとも患者数が多く、日本全国で10万人以上の患者が存在すると推察されています。そして残念なことに、パーキンソン病の原因は100%解明されておらず、完治は難しい病気でもあります。しくみとしては、脳からの指令を伝えるドーパミンという物質が減少してしまうことが原因。

パーキンソン病の症状は?

初期症状として、手足のふるえが目立つようになり、症状が進んでいくと、歩くのが遅くなる、動きがぎこちない、手足のこわばり、咄嗟にバランスが取れないなどの症状が出ます。末期になると脳が衰弱し認知障害が出てきます。

ハンチントン病

35歳~44歳において発病することが多いとされていますが、すべての年齢で発症する可能性があり、また、遺伝要素が非常に強いのが特徴です。

ハンチントン病の症状は?

大脳中心部の神経細胞が変性・脱落することで発症し、認知力低下、情動障害などの症状が出るのが特徴。また、自分の意思と関係なく手足の末端や顔面が動く症状が出るなどの場合も。

脊髄小脳変性症

小脳・脳幹から脊髄の神経細胞が少しずつ破壊されていくもので、主に運動失調の症状がみられる病気の総称です。オリーブ橋小脳萎縮症、歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症などと診断された場合、認知症を伴う可能性があります。

脊髄小脳変性症の症状は?

歩行時にふらついたり転倒することが多くなる、手足を思い通りに動かせない、呂律がまわらないなどの症状が、進んでいきます。

脳梗塞

脳の血管が詰まって血液がいきわたらず、脳の一部が壊死してしまう状態です。小さな脳梗塞を繰り返して起こしているうちに徐々に認知障害が現れる場合があり、脳血管性認知症の原因のひとつです。早期発見できた場合、適切なリハビリによってある程度回復する可能性がありますが、発見が遅れると死に至ります。

脳出血

脳内の血管が破れて脳内に出血してしまった状態です。脳梗塞と同じく、脳血管性認知症の現因となります。とりわけ、血腫が大きくなると脳幹を圧迫し、呼吸や心臓の機能を損なわせ、死に至ります。一命を取り留めた方が後遺症として認知症や運動障害になることが多いです。

脳腫瘍

良性腫瘍の場合、進行も遅く手術で取り除くことができます。悪性の場合は手術が難しいケースが多く、腫瘍の肥大・転移などにより、てんかん発作や運動麻痺、失語などが段階や順序がバラバラで起こってきます。脳の血管のどこの部位が障害されたかによって症状が異なり、記憶力の低下はあるのに時間や場所は分かるなど、できることとできないことが個々のケースごとに異なってきます。

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