症状

アルツハイマー病の基礎知識を身につけて、自分や家族が発症しないよう日頃から気をつけておきましょう。ここではアルツハイマーが引き起こす様々な症状を解説しています。発症と診断される前の予兆やごく初期段階で起こる小さな変化を知っておきましょう。

アルツハイマーの中核症状・周辺症状

アルツハイマー病は、症状はほとんどの人に共通なものが表れますが、病気の進行速度や経過は年齢や体力などによるため、人それぞれ異なります。中核症状とは認知機能障害(記憶や判断力、言語など脳が関係する部分)、周辺症状とはせん妄(意識障害・混乱)や抑うつ、興奮、徘徊、睡眠障害、妄想など、まだ体に残っている神経機能の反応を指します。

きわめて早期にみられる兆候

一番初めに感じるのは、記憶障害です。ただし記憶力が弱くなるのは単なる加齢減少であるケースもあり、これだけでは一概に判断できません。そのほか、抑うつ状態や不安感、人格変化、適切な言葉がなかなか出てこなかったり、判断力が低下したりする症状が同時に現れてくると、アルツハイマー病である可能性が高くなります。

記憶とは関係ないところで起こる前兆現象としては以下のようなものがあります。

  • モノのニオイがしない、またはニオイの区別がつかない(はじめに症状が現れるのは嗅覚を司る領域だといわれています)
  • 原因不明の急激な体重減少(認知障害は摂食障害に繋がりやすく、体重が減る傾向にあります)
  • 不眠、睡眠障害(アルツハイマーの原因といわれているタンパク質の影響)

60歳を超えたら、記憶力のチェックに加えて定期的な体重測定、食事の際に嗅覚チェックをして自分の身体に異変がないか、定期的に確かめることをオススメします。

軽度アルツハイマー型認知症の症状(2~6年)

症状が進行してくると徐々に記憶障害が出て、認知能力が衰えてきます。以下のような変化が起こったら、すぐに受診しましょう。

  • 通いなれた道で迷子になる
  • お金の取り扱いや請求書の支払いがうまくできない
  • 同じ質問を何度も繰り返す
  • 今まで出来ていた作業に時間がかかるようになる
  • 判断力が低下する
  • モノをなくす、おかしな場所に置き忘れる
  • 感情および人格の変化(怒りっぽくなるケースが多い)
  • 疑い深くなる
  • 物事への関心や興味を薄なう

中等度アルツハイマー型認知症の症状(2~3年)

脳への影響がかなり顕著に出てきて、様々な症状が出てきます。言語や思考だけでなく、感覚や意識の領域にも影響が出るので、日常生活にも手助けが必要です。

  • 記憶障害、錯乱が悪化する
  • 家族や友人など、身近な人間も認識しにくくなる
  • 新しいことを覚えられない、状況に適応できない
  • 着替えなど、複数手順がある行動ができない
  • 幻覚、妄想
  • 衝動的行動

高度アルツハイマー型認知症の症状

ここまで来るとコミュニケーションができず、身の回りの世話は完全に頼ることになります。最終的には身体機能が衰え、ほとんどベッドの上で過ごすか寝たきり状態になってしまいます。

  • コミュニケーション能力の喪失
  • 体重減少
  • 痙攣発作
  • 嚥下障害
  • 睡眠時間増加
  • 排便・排尿障害

本人や周囲の人が症状を少しでも感じたときに受診して様々な治療法を試せば、自分に合ったものが見つかり、症状の進行をゆるやかに出来る可能性があります。アルツハイマーが進行してしまうと、何年続くかわからない介護生活になってしまいますから、少しでも兆候を感じたら「自分は大丈夫」と過信せず、病院で相談してみましょう。

このページの上部へ▲