悪化する要因

アルツハイマー病の基礎知識を身につけて、身近な人や自分が発症しても慌てないようにしましょう。ここでは既に発症してしまったアルツハイマーを進行させないために、病状が悪化してしまう原因を患者本人の問題・家族の問題の両面から探ります。

アルツハイマーは「放置」で悪化する

アルツハイマー病は不可逆性の病気であるため、一度発症すると治すことはできません。根本的な治療はなく、経過もかなり個人差がある病気ですが、早い段階で医師の正しい診断と適切な支援・治療方針を決めて実行することで、認知障害の進行を緩やかに抑えることができます。
患者本人は自分の変化になかなか気がつきませんので、周囲の人間が単なる物忘れとアルツハイマーの違いを理解し、早めに「あれ?」と思う事が大切です。

症状を悪化させる行動:本人編

  • 何もしない
    脳の機能は使わないとどんどん衰えていきます。アルツハイマーを発症したら尚更衰えるスピードが早くなりますので、自ら積極的に色々なことにチャレンジするようにしましょう。
  • 自宅や部屋に引きこもる
    認知症状がでてくると不安や疑念が出てきて、外に出るのが怖くなる人も多いです。しかしそこで引きこもると刺激が減り、より症状が進んでしまい逆効果です。また、運動量が減ることでも脳への刺激が減り症状が進行します。なるべく社会と関わりを持つようにしましょう。
  • 情報を得ようとしない
    認知症の患者は自分から情報を得ようとする動機が減る傾向にあります。疑問に思ったことや今日の予定など、何でも良いので身近な人に尋ねて情報を得ましょう。
  • 食事をおろそかにする
    アルツハイマーと摂食障害を併発する方は多く、食事量が減ると脳にまわる栄養素も少なくなり、充分な活動ができなくなります。食事は3食きちんと、量は少なくともバランスよくとるようにしましょう。

症状を悪化させる行動:家族・周囲の人編

  • 質問に答えない、同じことを一度しか教えない
    何度も同じ質問をされたりすると気が滅入りますが、そこは根気よく教えてあげることが大切。突き放して何も教えないと当然、脳の機能は低下してしまいます。
  • 何度も間違いを正す
    症状が進行すると話のつじつまが合わないことが多くなりますが、いちいち正していると患者本人も話す意欲を失ってしまいます。相手の話が支離滅裂でも、うんうんと頷いて聞くくらいの余裕を持ちましょう。
  • 不規則な生活
    栄養バランスの崩れた食事、不規則な睡眠は身体機能を弱め病気の進行を早めます。日中はしっかりと活動し、たっぷり食事をして夜はぐっすり眠りましょう。
  • 患者を放置する
    なかなか介助の時間が取れないのはわかりますが、認知症は忘れっぽくなるだけでなく知識欲も低下します。なるべく周囲の人間が積極的に声をかけ、活動的な場所に連れ出したり一緒に趣味を楽しむなど、患者さんに寄り添うようにしましょう。

アルツハイマー症対策効果が期待できる栄養素

規則正しい食事が大切、と書きましたが、中でもアルツハイマーの進行防止に役立つ成分がいくつかありますので、ご紹介します。これらを積極的に摂取するようなメニューを考えるのが良いでしょう。

  • 亜鉛 : 亜鉛欠乏で細胞分裂に異常が出て、記憶障害が起こるとされています。
  • ビタミンD : 不足すると認知症発症リスクが高まります。
  • ビタミンB6、B12 : 脳萎縮を遅らせる働きがあります。
  • n-3不飽和脂肪酸 : 魚に含まれる脂肪酸は脳の働きを活発にします。
  • レスベラトロール : ブドウの果皮に含まれるポリフェノールで、記憶を担う海馬の働きを改善します。
  • イチョウ葉エキス : 血行促進作用で大脳機能が向上します。
  • ジオスゲニン : ヤマイモに含まれており、記憶力を高めアルツハイマーの改善に効果が期待されている注目の成分です。

 このジオスゲニンですが、国産ヤマイモが1%含有なのに対し、中国産は多いもので8%も含まれており、産地によって異なるのだそう。認知症改善効果を狙うには継続的に摂取しなければならないので、毎日食べるよりかはサプリメント等で効率的に摂取するのが良いと思います。

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